vol’04
梅雨に打たれたい
梅雨入りしました。
夕方から雨音が波音と混じり、大地と海を一斉に叩く
それが望みです。
自身を叩いて、清らかにしてほしいです。
ざわざわした日常の、歪んだ感情を
その天から降る清らかな水粒で感情を叩いて。
鍛冶をするように、繰り返して
鏡のような水面の美しさと、強さが欲しいのです。
庭の花々は喜んで雨に打たれています。
空の上から水粒が
社会の風景を映しながら漂い
やがて花弁に向かって矢のような速さで
庭の皐月の花弁を叩きます
美しく、力強く。